360度大展望の日白山から平標山までを縦走
2019.03.02-03 東谷山(1,553m 新潟県)
日白山(1,631m 新潟県)
東谷山・日白山は積雪期限定で登れる山です。一般登山道はありません。
今回も前回の鳳凰で同行したツイッター繋がりのL氏と同行です。前回鳳凰のタイミングで行く予定でしたが、天気の都合で今回になりました。用意したルートは土樽〜日白山〜二居と、二居〜日白山〜平標山〜平標山登山口の2パターン。カッコいいタカマタギも捨てがたいのですが、私も未踏で車回収が楽な後者にしました。当日深夜に雪が降ったようで綺麗な雪を踏めそうです。
日白山は苗場谷川エリアの中心とも思えるほど素晴らしい景色が広がっていました。前回は苗場山しか見えていなかったので感無量であります。標高1600そこそこの山でこの展望なので満足度が高いです。
二居俣ノ頭を越えると、それまでの雪庇とは雰囲気が変わりうねりが大きくなりなります。最低鞍部から400m登り返しますが、雪庇のうねりのおかげで簡単には進めません。雪庇が崩落しそうな所は樹林帯へ迂回して、踏み抜かないように雪面をチェックしつつ慎重に進みます。
稜線に出ると立つのがやっとくらいの暴風でした。山標の巨大なエビの尻尾も納得です。とてもじゃないけど平標山の山頂に何分もいられなくて、ホワイトアウトの中をトレースとGPSを頼りにヤカイ沢へ下りました。
今回歩いて思ったのは、二居〜日白山までのルートがかなり気持ち良いこと。たまたま天気が良く東谷山からは霧氷になっていたこともラッキーでした。これは人気になるルートですね。土樽からも晴れた日に登ってみたいのでいつの日か。これから積雪期はますます谷川エリアを中心に活動することになりそうな予感がする山行になりました。
冬季初登頂の薬師岳(鳳凰山)
2019.02.16-17 薬師岳(2,780m 山梨県)
登山歴は10年を少し超えたくらいになるが、今回の山行は過去最大のピンチに見舞われた。まだ序盤で腹を下してしまったのである。
夜叉神駐車場から南御室小屋までは5時間半ほどの道のりでそのほとんどは樹林帯という中々シビれるルートで、半分も行かないうちに荒波が打ち寄せ、その後、小屋に着くまでに幾度となく襲いかかる荒波と対峙するはめになってしまった。
そんなことをしてるうちに手持ちのペーパーも使い切ってしまい、普通なら撤退だが、たまたま今回は同行していたツイッター繋がりのL氏が新品のペーパーを持ち合わせていて、ありがたく使わせていただいた。さらにL氏には正露丸も頂き、感謝しかない。
幸いなことに腹は下すが痛みは無かったため、なんとか小屋にたどり着くと、小屋は営業していないが冬季トイレがあるではないか。いくら人が少ない時期やルートであっても、トイレが有るのと無いのでは安心感と緊張感が違う。冬季は外トイレが使えなくなる小屋が多い中、非常に助かったのでチップも余計に入れさせていただいた。
南御室小屋に来たのはこれで3回目になるが、あまりいい思い出がない。
1度目はテントを購入して初めてのテント泊。広河原から白鳳峠を経由して鳳凰三山を縦走した後に到着したが、余計なものを持ってたり各ギアの軽量化もままならず、とにかく荷物が重すぎて観音岳あたりからの記憶はない(笑)
2度目は夜叉神からの雪山テント泊。強風のため小屋から上にはいかなかったが、前日に爪を切ったら指先が痛くてチャックを閉めるのも一苦労するほどだった。この一件以来、雪山前には爪は切らないようにしている。
そして今回のコレである。今後ますます足が遠のきそうな思い出だが、変化に富んだ花崗岩が織りなす特殊な山頂は好奇心をくすぐり、目の前に連なる白峰三山のどっしりと構えた姿のインパクトは絶大であった。
ルート上は難しい箇所もなく天候に恵まれたこともあるが、何よりお腹が大事に至らず無事下山できたのはL氏の協力のおかげであった。ありがとうございました。
霧氷祭りで賑わう塔ノ岳
2019.02.03 塔ノ岳(1491m 神奈川県)
前日に降った雪はそれほど積雪量も多くなかったようですが、冷え込みが半端ないようなので、もしかしたら霧氷かも?と思い行ってみました。
結果、期待以上の霧氷祭りに感動しまくりでした。
塔ノ岳のみでこんなに写真を撮ったのは初めてかも。これはクセになりそう。
地図でたまたま見つけた杓子山に登ってみた
2019.02.03 杓子山(1597.6m 山梨県)
冬の日帰り山行のレパートリーを増やしたいので地図を見ていたら杓子山が目に留まった。これってあの山標がカッコいい杓子山か?と思い調べると、山標がカッコいい杓子山だった。アップされてるのは見たことあるけど何処だか知らなかったので、行ってみることにした。
登りはかなり急で霜柱がたくさんあったので、下りに使うのは厄介なことになりそう。しかし今回は杓子山から鹿留山まで行って、立ノ塚峠から林道で下山する周回ルートを選んだので問題ない。
山頂は360度見渡せる素敵なスペースで、風もなかったのでのんびりと大休憩をするがラーメンを持ってこなかったのを後悔した。こんな雄大な富士山を目の前に食べるラーメンは最高だろうな。山頂には30分ほど居たが誰一人登ってこなかった。こんないい天気なのにもったいない。
杓子山山頂から先は積雪も増え、トレースは2〜3人分になりモフモフを満喫できた。樹林帯なので見晴らしは良くなく、雪がなかったら退屈なルートかもしれない。ふと見渡した時に、木々の隙間から遠く北アルプスが見えた。
鹿留山手前の分岐から下山することになるが、立ノ塚峠の手前まではかなり急。斜度で言ったら登ってきたルートと変わらなそうだが、こっちは岩や根が多数。雪も残っていたのでコケないように慎重に下りる。核心部を過ぎると後は下界までゆるゆると林道を下るだけ。
稜線に雪があったおかげで色々な表情があるルートでした。杓子山のカッコいい山標が見れて満足です。結局この日は誰にも会いませんでしたが、久しぶりに富士山の写真を撮りまくりました。
富士山周辺は行ってるようであまり行ってないので、このエリアを日帰りのレパートリーに一つに追加します。
唐松岳 2019年山初め
2019.01.13-14 唐松岳 (2,696m 長野県・富山県)
『テントですか?』
「せっかくいい天気なので」
とは答えたものの、遠く唐松岳まで来たのだから日帰りで帰るのはもったいない、という以外に、雪山で星空を見るチャンスと言うのが本音である。
冬の澄んだ空気の中で見る星空は格別だ。それが標高2000メートル以上の場所で見るのだから、それはもう麻薬でしかない。いつからこの麻薬中毒になってしまったのか。思い当たるのが2013年9月に立山雷鳥沢でテントを張ったときだろうか。雷鳥沢は360度山に囲まれていて光害が全くないので、肉眼であれほどハッキリと天の川が見えたのは衝撃的だった。
この日は月齢7.1、23時17分には月が沈む。残念ながら天の川が見える時期では無いが、ひと眠りして夜中に起きれば、星空を眺めるにはかなりの好条件ではある。流星群が近づいていなくても流れ星は見れるし、星座なんかわからなくてもいい。とにかく圧倒的に散りばめられた星達が私を待っていると思うとなかなか眠りにつけないものである。
私の住んでる地域では星がせいぜい20個ほど見えれば、今日は良く見えてるなと思えるくらいなので、山で見る星空は非現実的な世界への入口であり憧れでもある。そんな世界を体験するチャンスは貴重で逃すわけにはいかない。雪山×星空は中毒性の高い麻薬なのである。
と、長々と書き連ねたが、この日は午後から天気が悪くガスに包まれていて、明るくなる前ににようやく部分的に星が出ただけだった(笑)
ま、日の出の頃には晴れて絶景を見れたからいっかー(^^)
以下、山行写真どうぞ!
2018山納め 白毛門
12月の雪山は八ヶ岳の天狗岳か谷川岳に登ることが多いですね。
八ヶ岳はまだ雪不足のイメージ。谷川岳もまだまだ仕上がってないと思います。
でも年内最後のチャンスなのでどこか雪山に登りたいが、予報はどこもイマイチ。
谷川エリアが午後から晴れそうだったので、気持ち遅めに出発して、土合駅に駐車できれば白毛門、出来なければ谷川西黒へ向かうこととします。
最初の急登は雪があれば直登ができますが、10cmほどで下は落ち葉なので滑ります。夏道を辿った方が確実でした。
雪庇も徐々に成長中です。
中腹までの雪質はやや湿雪でトレースもあり歩きやすいです。
この日は気温が高く、上は冬用アンダーにTシャツで登っていました。ジャケットを着たのはだいぶ上でした。
上の方ではパウダーになってきて、トレース以外では深いところで1mくらい積もっていたと思います。山頂直下の鎖場は出ていて岩登りがありました。
結局ストックでアイゼンも付けずに登れてしまいました。
岩場はこんな感じ。
もっと積もれば回り込んで楽に登れた気がします。
予報では午後から回復するはずですが…
白毛門の晴れ率低いなー(笑)
蛭ヶ岳は定番ルートで
2018.12.09 蛭ヶ岳(1,673m 神奈川県)
毎年この時期になると登ってるような気がする蛭ヶ岳。
なぜかと言うと、晩秋〜初冬にかけて寒いだけで雪が無いことによる山欲の低下が原因です。
で、冬の雪山に向けて足慣らしを行うわけですが、この道志側から入る蛭ヶ岳のルートが費用的にも体力的にも丁度いいので、毎年この時期に登るのが恒例になりつつあります。
今回はちょっとした事件がありまして。
後半の階段に差し掛かるあたりで、すれ違いの方と挨拶をかわした際
『つかぬ事をお聞きしますが、落とし物をされて戻ってるわけでは無いですよね?』
「?? これから登ります。」
『実はお金を拾ったんですよ…』
と、封筒に入ったお金を差し出された。
私たちはすぐに、落とし主がさっきすれ違った歩荷の方々だと直感した。
この方々が追い付いて手渡せるとも思えないので、預かって小屋に届けることにしました。
蛭ヶ岳は何度も訪れているが小屋に入るのは初めて。事情を話しお金を届けました。
歩荷の方々が当日中に戻ってくるのかと思っっていたら、次に来るのは数日後だそうで。まあ本人の手に戻ってくれればいいか。一件落着。
しかしこのルート、静かでいいなぁ。
山頂はそれなりに人がいるんだけど、途中で会うのはすれ違いで数組のみ。
足慣らしには最適なのです。
ドカ雪が降ったらまた来ようっと。