Now On Summit

主に登山の記憶

大天井岳へプチ縦走

 

2016.10.29-30 大天井岳2,922m 長野県)

 
 

2017年から「しゃくなげ荘駐車場」が利用できなくなるらしいので、先取りして「山のたこ平駐車場」を利用して一ノ沢登山口から自転車で下りてみました。

 

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結論から言うと、自分のようなヘタレ足で途中の登り坂は自転車を降りて押しても、しゃくなげ荘から10分前後。自転車で車回収に向かうようなMな方には問題ない距離でしょう。
途中に蕎麦屋やカフェも多いので、のんびりと安曇野サイクリングを楽しむつもりでも行けます。
 
 
 
で、ここから山行レポ。
 
 
麓はそこそこの天気なのに登山口はガス。燕山荘に着くまでひたすらガスの中でしたが、上は晴れてると信じて登っていたので、それほど苦ではありません。
 

 

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 燕山荘が近づくと青空が見えてきて

 

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おおっ!

キター!!

 

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突然姿を現した燕岳はこれまで見た中で一番キレイでした。

先を考えると燕岳はパスするほどにヘタレです。

 

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白い砂と、緑のハイマツと、グレーの岩の配色が絶妙。

 

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周りの山々も山頂周辺だけ雲が乗っている山がいくつもあり、槍もチラチラ見えたり見えなかったり。でも、こんな日に稜線歩きが出来るなんて幸せです。
 

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稜線左側の雲がどんどん上がって来ていますが、右側からの風に押し返されて稜線を超えません。

このまま大天井岳の山頂見えてるうちに到着できるか?

 

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稜線を安曇野側に数m入ると風はなくなり、こんな視界に。
 

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さっきまで一面青空だったのに気がつくと高層のうろこ雲が急速に押し寄せてきました。

大天井岳への登りに差し掛かると日陰になると同時に、ずっと吹いていた強風にも拍車がかかり、防寒対策の為ジャケットを着ます。カッパでは心許ないと思ったので、冬用ハードシェルを持ってきました。

 

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大天荘へ向かってるつもりが山頂へ直登していたのでルートミスしたのかと思い、後続の2人に「おーい、ミスったー!夏道あっちー!」と叫びましたが、「頂上に行く!」みたいなこと言ってたのでそのまま登頂しました。

 

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後に小屋前でテントを張っていたソロの方に「冬道に案内されてるから、直登で正解」と言われ気がついた。ハズカシ//

 

この日、大天荘はこのソロの方と先程の2人、そして私のテント3張りでした。小屋は営業終了してるので正規のテント場ではなく、強風を避けて小屋に寄り添うようにテントを張らせていただきました。

 

 

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テントを張ってから寒くて一歩も外に出ずにシュラフに入りましたが、3時頃少し星が見えていたので全部着込んで撮影タイム。

しかし強風に晒されすぎて30分ともたずにギブアップ。再びテントに戻って暖を取りました。

 

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翌朝、再び山頂へ。

この気軽さが大天井岳が好きな理由かもしれません。

もちろん山頂も小屋もテント場もロケーションは最高です。

 

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日の出を待ってみましたが、雲海の上の雲から出てくるまで時間がかかりそうなので、出発します。
 

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と思ったらすぐに出ました(笑)
 

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日の出前は槍穂に雲がかかっていましたが、徐々に取れ始めています。

 

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無雪期はアルプス中心の山歩きをしていますが、この山行の数日前にお話した方によると「北アルプスがどうでも良くなる程、東北の山は良い」とのこと。ルートやアクセスを検討しないとね。

 

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あの稜線もまた歩ける日が来るのでしょうか。
 

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前日は雲がかかって見えなかった後立山方面は雪が降ったかな?白く見えます。
 

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朝陽を浴びる北穂高と大キレット
 

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常念岳から下りて来る人が見えます。

ここまで上はハードシェルの下にフリース、下はソフトシェルパンツにレイン、ウール手袋にオーバーグローブという真冬並みな格好で歩いてましたが、常念乗越から少し下った風が凌げるところで休憩と衣服調整です。

下から何人も上がってきてました。皆さんお早い出発で。

 

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下りも雲の中に入ったらツマラナイなーと思っていたら、ちょうど雲の上と雲の中の境目くらいが霧氷ゾーンでして、思わずウットリ。
 

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霧氷ゾーンで写真をパシャパシャ撮りながら下っていたら、同じくパシャパシャ撮りながら登ってきた人がどこかで見た顔。7月の後立山で途中まで同じ行程だった方でした。

不思議なご縁ですね(笑)

 
 

大天井岳はこれで3回目になります。

全てテント泊装備で中房温泉から上がっていますが、大天井岳に着くころには毎回グダグダです。燕岳にも登ってから大天井岳まで余裕を持って行けるだけの体力が欲しいですね。

 

夏の後立山4日間が微妙な天気だったので、本格的な冬が始まる前に晴天の稜線を歩けてよかったです。