Now On Summit

主に登山の記憶

2019 雲ノ平〜黒部五郎周回未遂事案

 

2019.07.25-27 三俣蓮華岳(2,841m 富山県・長野県・岐阜県

       鷲羽岳(2,924m 富山県・長野県)

       祖父岳(2,825m 富山県

 

 

年に一度の有休を使った夏の縦走へ。

南アルプスの南部、聖岳赤石岳荒川岳を3泊4日で回る旅。

 

に行くつもりでした。直前までは。

前日になってすぐ近くに熱帯低気圧が発生し、翌日に台風になりそうな予報になりました。でもそれほど勢力が強いわけではなく、千葉県をかすめて抜けて行くという進路予想だったので、南アルプス南部はあまり影響は受けないだろうという判断で、車を静岡方面に走らせました。新東名清水SAで仮眠前に天気予報チェックすると、土日(3〜4日目)がガッツリ雨予報に変わっていたので、なるべく台風から離れた北アルプスの雲ノ平〜黒部五郎周回ルートに変更しました。以前から温めていたルートで、コンパスで登山届も下書き済みです。多少の雨は仕方なし。いざ!

 

 

急遽行き先変更で清水から新穂高に着いたのは朝3時過ぎ。新穂高駐車場は平日にも関わらずこの時間は満車です。枠外だけど我が愛車なら止められそうなスペースは二ヶ所だけあったので止め、1時間ほど寝る。その間に後から来た車は問題なく曲がれているようだったので、ここに置いて行くことにしました。軽自動車サイコーです(笑)

 

 

 

 

 

初日は新穂高から三俣山荘まで。前年秋にレインウェアを着て双六に向かった時の感触から、三俣山荘にはそれほど労せず着くと思っていました。しかし現実は、鏡平山荘の手前あたりから睡眠不足の影響が出始め、鏡平山荘から弓折乗越までCTの1.5倍ほどかかってしまいました。弓折乗越のベンチでフーフー腹式呼吸しながら半分寝ていたら、隣の方から無言で塩タブレットを頂きました。更に15分ほど寝て、誰かの「雷鳥!」という声で起きたら辺り一面ガスに包まれていました。

 

 

雷鳥を探せ↓

親1子2いたはずなんだけど子1は撮った本人確認できず。

 

 

 

 

タブレットを舐めまた歩き出すと、先ほどまでの重い足取りは何処へ、だいぶ回復した気がしました。しかも槍方面はガスっているけど鷲羽岳はしっかり見えている。これは三俣山荘まで行くしかないですね。時間はまだ12時半だし。

 

 

 

 

 

双六小屋から三俣山荘までは双六岳と三俣蓮華岳の山頂を通る「稜線ルート」、どっちも通らない「巻き道ルート」、双六岳は通らず三俣蓮華岳を通る「中道ルート」の3つが選べます。巻き道ルートはその名前から、楽そうだが実際には結構ハードという話は以前から聞いていたので、中道ルートで行くことにします。結局は稜線に出ますが、この選択は正解だったようで、稜線まではお花天国でした。コバイケイソウや白いのや黄色いの(←)その群生たるやまあ凄いこと。これまでこのブログを読んで頂いてる方ならお気づきだろうが、私、高山植物にほとんど興味がありません。名前知ってるのは10種類ほどではなかろうか。そんな私ですら感動を覚えるほどの群生がそこに存在していました。

 

 

 

 

 

 

ペースは遅いですがなんとか三俣蓮華岳に登頂できました。新穂高から標高差1800m、距離16km。水とカメラ込みで19キロを担ぎながら10時間ほどかけて登ってきました。テント泊装備登山としてはなかなかヤバめ。新穂高から槍までの標高差2000mもヤバかったが、あの頃はイケイケ山モードだったこともあり、今回のほうが色々とダメージが大きい。三俣山荘までの下りも果てしなく長く感じました。

 

 

 

 

16時に三俣山荘に着き何もする気が起きなかったので、テント受付のついでに夕食をお願いしたら17時からとのこと。急いでテント張ってストレッチしてと慌ただしい時間になってしまいました。

夕食は三俣山荘名物ジビエシチュー。鹿肉はホロホロで美味しいシチューでしたが、向かいに座っていた女性2人が裏銀座を歩いてきたらしく、2人の会話に「そうそう、それそれ」とココロで相槌をうっていたらシチューの味は何処かへ行ってしまいました。楽しそうな山の話はいいおかずになるので、それはそれでヨシとします。夕食後は即就寝。いいロケーションのテント場なのに勿体ないけど眠気には勝てません。

 

 

 

2日目。

5時出発予定で3時起き。月明かりがありましたがFUJIのキットレンズF2.8で星を撮ってみました。ピント合わせが適当すぎてピン甘ですが十分撮れることがわかりました。今後新レンズを導入した時の処遇に悩みます。

 

 

 

 

 

夜中は時折テントをパラパラと叩く雨も降っていましたが、初日よりい天気になりそうです。昨日悩まされた睡眠不足も解消され足取りは軽く、気分良く。三俣蓮華岳もですが鷲羽岳には2013年に裏銀座を歩いた時に登っています。その時はガスで真っ白だった挙句、写真を保存してたPCがバックアップを取る前に逝ってしまい、スマホで撮った何枚かしか写真が残っていなかったので、今回景色が見渡せる写真が残せてひと安心です。

 

 

 

 

 

ワリモ岳って漢字だと「割物岳」って書くんですって。陶器の割れ物が積まれてるような雰囲気だからですかね。

 

  

 

 

 

 

 

 

岩苔乗越から祖父岳へゆるゆると登り、いよいよ雲ノ平全貌とご対面です。直線的にはいけないのでぐるっと回り込み、木道が始まったらもうそこは「日本最後の秘境」雲ノ平。水晶岳薬師岳黒部五郎岳鷲羽岳等に囲まれた溶岩台地は、花の最盛期を迎えていました。コバイケイソウチングルマ等がそこかしこに咲き乱れています。特徴的な形の雲ノ平山荘でケーキでも頂きたかったんですが、喫茶メニューは10時からとのことで、10時に出発したいのでコーヒーだけのんびりとテラスで頂きました。次回来る時は妻を連れてここで泊まりたいですね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

山荘から下り始めて始めて肉眼で黒部五郎小舎を確認。

 

 

薬師沢小屋へは雲ノ平から標高差で600m下ります。最初の100mは木道でゆるく下りますが、その後岩場を一気に500m下ります。折立から1日で雲ノ平を目指す場合はこの登りがネックになるでしょう。私は遠慮したいです。

 

 

 

 

いまだに保存している2011年の雑誌PEAKSにて、北アルプス山小屋大全という特集で見てから気になっている薬師沢小屋。数ある北アルプスの山小屋で異質な感じですが、沢屋さんや釣り師さんも利用されるようですね。もちろん水も無料で使い放題です。このルートは水の心配がないので、ここでお湯を沸かしてハヤシメシを注入し薬師峠への上りに備えます。

このドリンクのレパートリーを見て、自分も野菜ジュースを持ってきていたことを思い出しました(笑)

 

 

 

 

昼食を取ったものの、薬師沢小屋までの下りで食らった疲労感が出てきていて足は重たくなってきました。なかなか上がらない標高に嫌気を感じる中、ニッコウキスゲが増えてきました。ニッコウキスゲを見ると昨年7月の灼熱の白山観光新道が思い出されます。咲き乱れていたニッコウキスゲは綺麗でしたが、水も尽きて熱中症寸前で下りたのでマイナスなイメージが湧いてきます。

 

 

 

そんなイメージも払拭しつつ黙々と歩き続け、太郎平小屋に到着です。小屋前に結構な人がいたのでテント場ももしや・・・と、一瞬2015年の悪夢が蘇りましたが、一応平日なのでそれほどの混雑はありませんでした。

 

 

2015年の悪夢↓

 

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ここで電波が継続的に入ったので台風と天気情報を調べると、近畿地方に上陸?え?まだそこ?てか千葉県をかすめるんじゃなかったの?勢力はそれほどでもないけれども確実に雨は降りそう。確かに風は強くなってきてるし、双六小屋までの長丁場で途中で予想外のことにもなり得るかもしれないし、黒部五郎小舎泊だと下山に時間がかかるし、疲労は溜まってきているし、何より月曜からの仕事に影響が出ないようにするために翌朝に下山することにしました。何が何でも行ってやる!という時期は過ぎまして、できれば楽しい思いだけの登山が理想なので、雨の中の縦走なんてもってのほか。日程に余裕がないので無理は禁物です。

 

 

天の川を撮るために21時にアラームをセットして寝てたら外から「天の川見えそうじゃね?」と聞こえたので急いで撮影開始しました。肉眼で天の川が見えてなかったので半信半疑ながら撮った写真を見て納得。薄い雲が広がってきていました。この後あっという間に星が見えなくなり雨が落ちてきたので諦めました。

 

 

 

3日目。

折立までのCTを勘違いして早い時間に下り始めてしまいましたが、これから天気が崩れるとは思えないほど快晴になってきて上ってくる人もたくさんいたので、別れを惜しみながらゆっくりと下りました。

 

 

 

 

お昼は富山でグルメを楽しみ、夕方に車を回収後に空いてる温泉を楽しむ、思いがけず贅沢な旅になりました。

 

 

 

 

 

 

たらればですが、最初からこのルートを選択していたら初日の睡眠不足もなく疲労度が違っていたかもしれず、雨が降ろうと予定通り歩ききったかもしれないと思うと悔しさもあります。でもずっと南アルプスを歩くつもりでいたんだからこればかりは仕方ないですね。

南アルプスからの北アルプス転進。結局天気に振り回される結果になりましたが、二日間ロングを歩けたので充実した山行になりました。

 

 

 

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