黒戸尾根からの甲斐駒ヶ岳
2019.11.30-12.01 甲斐駒ヶ岳(2,967m 山梨県・長野県)
「重っっ!!」
パッキングを終えて担いでみた感想。無理もない、アイゼンやピッケルの他、上で着る予定のインナーやアウターまで突っ込んで80リットルのザックがパンパンになっている。久しぶりに重量を計ってびっくり、水1L込みで23kgもあった。これは怯む。
落葉の回廊から森の中の笹原を抜け、ようやく刃渡りで景色が開け、鳳凰三山や八ヶ岳がお目見えする。2013年に初めて黒戸尾根を登った後にも一度だけここまで来たことがあるが、その時はオーダーメイドで作ったインソールの刺激が強すぎてリタイヤした。あの時も天気が良く八ヶ岳が綺麗に見えていたのを覚えている。
五合目から小屋まではハシゴ梯子はしご。今年の台風で被害が出た箇所も、関係者の方々の努力で復旧していただきました。ありがとうございます。2013年の時はこの区間がとにかくキツくて記憶も飛んじゃうほどだったんだけど、今回はここ2年ほど実践してる腹式呼吸で登ってたら結構サラッと小屋に到着した感じでした。足取りはゆっくりでも負担は少なく感じます。
前回は存在を知らなかった上段のテント場。展望が良さそうなので今回は最初から上段に張るつもりでした。下段には3張りあったようですが上段は貸し切り。夜の撮影も出発準備も捗ります。見えてはいる星ですが、夜景が見えるくらいなので街明かりが明るく、改めて星撮りの難しさを実感しました。
早朝、写真を撮りつつ山頂に向かうため余裕を持って早めに出発します。たまに風が唸りを上げて通り過ぎますが、冷たくて暗い無音の空間を進みます。写真はイメージしてたものとは程遠く、よくわからない黒い写真を量産しました。東の空がオレンジ色に染まり始めるとなんとなくそれっぽい写真は撮れましたが、これもイメージとは違うものでした。
山頂で日の出を見て、サクッと下山開始します。あの花谷さんがこの週末にガイドで上がって来ると聞いていたので下山途中にすれ違いそうだなと思っていたら、前の岩から花谷さんが降りてきました。挨拶をして素手で握手してもらうと「手が温かいなぁ!」と。今回のウエアリングがオーバースペックで、日の出前の動いていない時に丁度いいくらいだったので、どのタイミングで何を脱ぐか考えてたくらい暑かったんです(笑)
下山はまた長ーい尾根をひたすら下り、最後には膝がやられちゃいましたが、アイゼンもピッケルも使えて、冬ザックの重さに耐え、何より2日間ずっと天気に恵まれ、充実の山行になりました。
Camera : FUJIFILM X-T2
Film Simulation : PRO Neg.std
Lens : FUJIFILM XF16-80mmF4 R OIS WR
SAMYANG 12mm F2.0 NCS CS