Now On Summit

主に登山の記憶

折立から雲ノ平・黒部五郎周回

 

2020.08.012-15 薬師岳(2,926m 富山県

        祖父岳(2,825m 富山県)        

        水晶岳(2,986m 富山県

        鷲羽岳(2,924m 長野県・富山県

        三俣蓮華岳(2,841m 長野県・富山県岐阜県

        黒部五郎岳(2,840m 富山県岐阜県

        北ノ俣岳(2,662m 富山県岐阜県

 

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昨年は台風接近をいいことに、疲れによる挫折を飲み込みながら途中下山してしまったこの周回ルートですが、今年は当初は周回で考えておらず、新穂高から双六、雲、五郎と泊まって新穂高に戻るという観光ピストンみたいなルートで考えていました。しかしこのコロナ禍において、北アルプス各テント場も人数制限のための予約制になり、気分次第で行く行かないが出来ないため反感の声が聞こえていました。私自身は予約さえ取れれば快適なテント泊ができるものとポジティブに捉えていたのですが、双六のテント場が希望日に取れず、2日目雲ノ平、3日目黒部五郎は予約できていたので折立から1日目薬師峠にして周回することにしました。幸い山行前後も休みなので前泊すれば駐車場も空いてるだろうし、早立ちすれば薬師峠のテント場も余裕でしょう。

 

 

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そして当日。スタートは雨でした…。

 

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「3日目には晴れる」

それだけがモチベーションとなり、雨嫌いの私の脚を動かした。メインは3〜4日目で、始めの2日間は移動日みたいなものと考えていたが、その考えは随分とヌルいものだった。濡れたものが乾かないことがこの上なく不快。上半身はTシャツの着替えもフリースもあったのでよかったが、タイツとハーフパンツがどうにも乾かない。しまいにはコッヘルで少量のお湯を沸かし、コッヘルアイロンでタイツを乾かしていたが完全には乾かなかった。1日目の最終的には所謂「着干し」でシュラフの中で翌朝までには乾いたが、あまりシュラフに湿気を含ませたくないので2日目に同じミスをするわけにはいかない。結局この日は悪天候もありテント場は3〜4割ほど。私のヤル気は空回り。

 

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寝るときにはハーフパンツではなくタイツで寝たいので、2日目は乾いたタイツは温存してハーフパンツの上にレインウェアスタイルで挑んだ。これがマズかったのか、そもそも雨が降りすぎたのか、レインウエアが機能していないのか、雲ノ平山荘に到着するころには靴の中まで水没してしまった。雲ノ平山荘で食事をいただきたかったので、外で靴下を雑巾のように絞ってから山荘の食堂へ向かった。

 

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テント場に着くころ、奇跡が起きる。なんと雨は止み雲は取れ始め、青空が覗いているではないか。まずテントを乾かし、周りの岩や細引き洗濯バサミをフル動員して、とにかく濡れたものを乾かす作業に徹した。このタイミングでテントを乾かせるとは思っていなかったのでラッキーであった。しかしウエア類は完全には乾かず、靴に至ってはほぼ濡れたままだった。一応2日目終了なので翌日からTシャツ、靴下、アンダーウエアは着替える予定だったが、予定変更してアンダーウエアだけ着替えて他はもう1日引っ張ろうという結論に達した。雲ノ平のテント場、遠目から見ると涸沢のようにゴツゴツ岩だらけに見えるが、行ってみると岩に囲まれた平地が結構あり、テントを張って横の岩をテーブルやイスや昼寝ベッド代わりなんてことが出来てかなり快適。この程度の張り数ならほとんどの人が快適な場所に張れたかもしれないが、例年並みの混雑だと遅着組はいい印象が持てないかもしれない。トイレ男女共用和式3小2、水場ドバドバ出ていました。

 

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3日目。当初からの予報通り晴れている。湿っている靴下を履き、水が滴る靴に足を入れる。思っていたほど不快感はない。とにかく身につけてるうちに乾いて欲しかった。晴れてはいたが雲で陰ることも多く稜線では風も強めだったので、水晶岳に空身でピストンしたときはレインウェアを羽織って行った。昼ごろ三俣山荘に着くころには靴もほぼ乾いていたように思えた。黒部五郎小舎へ着くまでに両足の爪一本ずつが死んだ。登山を始めて12年ほど、この靴は3年くらい履いているが爪をやられたのは初めてのこと。濡れた靴や靴下の影響が少なからずあったのだろうか。黒部五郎のテント場は上段下段それぞれ15〜20張ほどだろうか。キャパ以上に張るのは難しい気がする。小屋裏にテント客用トイレ男女共用洋式2小1、水道あり。

 

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4日目は早立ち予定だったのと疲れもあったので、かなり早い時間に寝てしまった。夜中に1度目が開いたときに空を覗くと満天の星空が広がっていて、写欲もあったが眠気優先。もう少し寝て起きるとさっきまでの星空は何処へ、どんよりしたものである。

 

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少しの期待を込めて黒部五郎のカールからのモルゲンロートを写真に収めるために、熊がいそうな真っ暗な森を行くが、モルゲンロートどころか、稜線どこ?太陽どこ?状態。非常に残念な結果となった。景色が見えないので歩を進めるのみである。幸いTシャツも靴下も新しいものなので気分が良く、足の爪もそれほど痛みもなくそれなりに歩けた。北ノ俣岳を超えると雲の下に出て尾根道が見えてきた。太郎平へ下ると、薬師沢方面の木道と合流する。2日前の雨の朝に薬師沢へ降りて行ったことを考えるとよく頑張ったなと思う。周回するなら今回のように刻んだほうが楽であったはず。三俣〜薬師峠〜三俣、もしくは薬師峠〜三俣〜薬師峠はキツイ。

 

 

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そして折立へ向けて、長くて最高に歩きにくい登山道に苛立ちながら下山するのであった。

今回は3日目のメイン山行より雨との戦いがメインだった。雨の山行だったからと言ってスキルが上がったとも思えないが、自粛明けにも関わらず、大きなケガも筋肉痛もなく無事周回できたことは素直に嬉しい。予約制のテント場は何処も快適だった。より良いポジションをゲットするため多少急ぐが、焦りもなく歩けるのはよかった。

 

今年の夏の縦走はこれで終わり。毎年快く送り出してくれる妻には感謝しかない。

 

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カメラの話。

今回は中華MFレンズをメインに使おうと考えてましたが、テント場でのんびりしてる時ならいいですが、縦走中だとまだ慣れないので少々面倒になり、水晶岳ピストン時に富士16-80に替えて以降はずっと富士のレンズでした。改めて防塵防滴の安心感は替えがたいものでした。雨の中ではザックにしまってましたけどね。

そして富士の防塵防滴単焦点が欲しくなる。。

 

 

Camera : FUJIFILM X-T2 , Apple iPhone11

Film Simulation : Classic Chrome , PROVIA , ACROS

Lens : FUJIFILM XF16-80mmF4 R OIS WR

           7Artisans 25mm F1.8

           Kamlan 50mm F1.1 II

           Samyang 12mm F2.0 NCS CS

 

 

 

 

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