Now On Summit

主に登山の記憶

命拾って柄を落とす 権現岳敗退

2015.03.14-15 権現岳 (2,715m 長野県・山梨県


ちょっと大袈裟なタイトルですが。
山は3週空いて、テント泊は正月の赤岳鉱泉以来2カ月以上ぶり。ワカンも持ってフル装備です。

重い。


(画像をクリックすると1920×1280で見られます。)

1日目 天女山入口〜天女山〜天の河原〜前三ツ頭〜三ツ頭〜前三ツ頭〜1800m幕営適地(テント泊)

2日目 1800m幕営適地〜天の河原〜天女山〜天女山入口






「痛え、痛え」
三ツ頭に出てから猛吹雪で横からというか下から雪が当たって堪らずバラクラバを装着する。

目指す幕営ポイントは三ツ頭から権現岳方面へ少し下ったところだった。ホワイトアウト寸前の猛吹雪。先にテント装備の3人パーティが居たはずだが、トレースは無い。しかしこの日は午後から天気が回復する予報で、翌日の天気図は登山日和になりそうな高気圧に覆われる天気図ということで、ソロなら進んでいた。

「これ、行かないほうが良くない?手前の樹林帯で張ろうよ。」

相方の一言で我に返る。
そうなのだ。幕営予定地でもこの場でもたいした差はない。強行するリスクを犯す必要もない。相方の一言に命拾いして、少し戻った樹林帯の斜面にテントを張ることにした。直接の風は凌げるが舞った雪が巻き込んできていたので急いでジャケットの下にフリースを着て、整地するためのスコップを出したときに気付いてしまった。

スコップの柄が無い。

何処かで落としたのか、車か自宅に忘れたのか。とにかく斜面を切り崩して整地するのにスコップのブレードだけでは埒があかない。時間的にも余裕はある。下りよう。



せっかく担ぎ上げたテントと食材を使うべく、下山途中の平坦地でテントを張った。木に囲まれていて決していいロケーションではなかったが、疲れもあったので即決した。

まぁ、あと10分下れば開けた平坦地で満天の星空が見れたわけだが(笑)



結局スコップの柄は見つからず、何処かで落としてしまったのだろう。今後はパッキング方法を見直す必要がありそうだ。