Now On Summit

主に登山の記憶

2016 後立山縦走 扇沢〜栂池 Day 1-2

2016.07.28-31 爺ヶ岳 (2,670m 長野県・富山県
        鹿島槍ヶ岳 (2,889m 長野県・富山県
        五竜岳 (2,814m 長野県・富山県
        唐松岳 (2,696m 長野県・富山県
        白馬鑓ヶ岳 (2,903m 長野県・富山県
        白馬岳 (2,932m 長野県・富山県
        小蓮華山 (2,766m 長野県・新潟県
        乗鞍岳 (2,469m 長野県・新潟県


今年もソロ縦走の季節がやってきました!
去年は行かなかったけど!
候補は3つあり、行きたい順に

1 後立山 扇沢〜栂池
2 三俣山荘ベースに黒部五郎、水晶
3 南アの南部 悪沢〜赤石〜聖の周回

今年はなかなか関東甲信地方の梅雨が明けず、概ね天気が良さそうな南アに対し、北アはガスだの傘マークだの決していい予報ではありませんが、行きたさを優先して後立山を縦走することに決定しました!



(画像をクリックすると1920px×1440pxに拡大されます。)

さて、縦走となるとマイカー派の方は、どこに車を駐車する?車の回収方法は?等、いろいろ検討しなければいけませんが、後立山に関してはほぼ全ての登山口にバスが通っているので問題ありません。下山口に自転車をデポするのも有効ですね。
今回私は下山してからすぐ車に戻りたいので、白馬周辺の玄関口である八方に駐車し、始発に合わせて白馬駅まで歩き、電車バスで登山口の扇沢までいきました。八方なら五竜、猿倉、栂池、どこから下りてもバス1本で繋がっているので急な予定変更でも安心です。
ちなみに栂池〜八方〜扇沢なんてバスもありますが、本数が少ないので時間に注意です。


1日目
扇沢7:40〜7:55爺ヶ岳登山口8:00〜12:00種池山荘12:30〜13:40爺ヶ岳14:00〜15:15冷池山荘(テント泊)

2日目
冷池山荘5:30〜7:10鹿島槍ヶ岳8:10〜9:15キレット小屋9:30〜13:00五竜岳13:15〜14:05五竜山荘(テント泊)


計画では冷池泊は決めていて、2泊目以降は行けるところまで行くつもり。でも3日目(土曜日)に白馬泊は避けたいという感じ。


1日目

八方から電車バスで扇沢まで行ってもまだ8時。冷池まで時間的には余裕(なはず)です。雨は降っていませんが、周りの山には重そうな雲が乗っています。


この日は冷池でテントを張るまで景色を見ることはありませんでした。柏原新道は風もなく多湿だったので、歩き始めて10分で汗が絞れるほどになり、体力の消耗も激しい気がします。「歩きやすくて初心者にもオススメ!」なルートらしいですが、私はあまりいいイメージはありません^_^;


途中、また熊に遭いました。今回は大きいので緊張しましたがスルーしてくれました。一応種池山荘の方に報告はしましたが、1日に数件の報告があるそうです。写真中央の黒い物体が熊です。こっちがフリーズしてしまったので、すぐ写真が撮れませんでした。

ようやく種池山荘に到着です。青シャツのおじ様は、同じバスで来て同じようなペースで登っていた方。種池泊で爺ヶ岳ピストンだそうです。少しお話をし、ここでお別れ。


種池山荘を出るとすぐチングルマの綿毛が凄いことになっていました。花の時期にはもっと凄いことになっているんでしょうね。綿毛のほうが好きですが。


稜線は涼しい風が吹き、時々薄いガスが飛んで爺ヶ岳が見えたり見えなかったり。真っ白なガスの中、今回縦走の一つ目のピーク、爺ヶ岳で記念撮影したら冷池山荘を目指します。


冷乗越まで時間の割に思っていた以上にキツく、山荘に着いてまず生ビールを頼みました(笑)小屋とテント場は離れていて、崖っぷちを通るので危ないと聞いていましたが、迂回路が作られていました。ありがとうございます。
テント場まで上がると、同じ時間に扇沢をスタートした若者(G大阪長谷川健太監督似)がのんびりしており、13時頃に着いたとのこと。早い!健太も3泊で栂池を目指しているので、同じルートを歩こうとしているのは間違っているのではないか、やはり鑓温泉で下りるのが妥当なのではないか、いろんな不安が入り交じります。
テントは8張りほど。夏山シーズンとはいえ平日のテント場は空いていて最高です。うたた寝をしたら少し晴れて爺ヶ岳が姿を現しましたが、その後は夜にかけて雨。予報通りでした。



2日目

3時に起きると外は真っ白。どうしようかなーとうだうだ考える。停滞しても構わないけれど、とりあえずトイレに行こう。あれ?雨降ってるじゃん。マジかー。カッパを羽織って小屋まで往復すると雨も止み明るくなってきた。荷物をまとめた頃には晴れて、鹿島槍立山剱もバッチリ見える。良かった、行ける。


途中の布引山あたりでガスが上がってきて焦ったけれど、鹿島槍山頂では最高の天気になった。低い稜線では雲海が溢れていた。当然キレットは雲海に飲み込まれていて、その雲を抜けた向こう側の五竜山頂でまたこんな景色が見られたらいいなぁと思っていた。
南峰から北峰へ向かう下りはかなり険しい。西穂独標から上のような雰囲気すらあるのでは。北峰へ登り吊尾根分岐でエネルギーを補給したら、いざキレットへ突入です。


地図には吊尾根分岐からキレット小屋までCT2:00と書いてありましたが、0:50で到着してしまい拍子抜けです。両手両足を使うような多少緊張感のある箇所は疲れ知らずで歩けてしまうんです。逆に足のみを使う何でもない登りがキツくて。クライマーでもなく普通登山の人なんですけどね。

ちなみに「八峰キレット」の読み方は
誤 やつみねキレット剱岳のは八ツ峰)
誤 はっぽうキレット
誤 やっほうキレット
正 はちみねキレット


噂通り凄い所に建っているキレット小屋では健太が休んでいました。核心部でかなり時間を巻いたので追いつきましたが、健太は先に出発していきました。
こちらは水を補給してポンジュースをぐい飲み。連泊縦走だとビタミン摂取も大事です。キレット小屋は鹿島槍ヶ岳五竜岳の間にありますが、距離的には真ん中ではなくまだ1/4ほどしか進んでいません。先は長いです。


五竜の取り付きまでに何度もアップダウンがあり、1時間以上歩いても標高が上がらないジレンマが続きます。


いよいよ五竜岳G5へ登りが始まります。ザレているのでゆっくり行きましょう。


このルートを検索するとG5G4はどこだかわからなかったという方も多いようですが、「時計の針のように矢印がペイントされている、座るのにちょうどいい岩」があるところがG5です。


G5を過ぎてからナップサックを背負った身軽な方が下りて来ました。時間は12:30過ぎだったかな。どこまで行くのか尋ねたら「五竜山荘に荷物を置いて五竜に登ったから五竜山荘まで帰るところ」と言う。いやいやいや、五竜山荘は五竜の向こう側ですよー。こっちは今五竜岳に登ってるんですよー。山頂手前の分岐を間違えてキレット方面に下りてきてしまったんですね。当人は「あれー?雰囲気似ているから全然気づかなかったー!いやね、登って来た時もホントこんな感じのとこだったんですよー。」わかったから登れよ、とは心の声です(笑)
そんなこんなでG4に登っていると思ったら山頂手前の分岐に着いてしまって結局G4はどこだかわからず。すると先程の方がいて「じゃ、山荘でビールでも!」と言って下りて行ったが、もう会うことはありませんでした(笑)
分岐には案内標識がこれでもかと立っていたけれど、これでも見落とす方もいるんだなぁと。


雲を突き抜けていて欲しいという願いは叶わず山頂はガスの中で、ポツリと雨が落ちてきているような気もするが気のせいだろう。先程の方が言っていたように、分岐直下は険しかったけど…わかるよなぁ。


五竜山荘には14時頃に到着しました。この日、唐松まで行ければ翌日に白馬のテント場を避けて白馬大池まで行ける予定でした。もう少し早出すればよかったのですが、体力的に厳しそうなのと夕立の可能性を考えて五竜山荘でテントを張ることにします。

五竜のテント場に健太の姿はありません。唐松まで行ったのでしょう。


2016 後立山縦走 扇沢〜栂池 Day 3-4に続く

四阿山から根子岳まで定番周回中にまさか!?

2016.07.10 四阿山 (2,354m 長野県・群馬県
       根子岳 (2,207m 長野県)


そこそこ遠いわりにテント泊ができないという理由で、行く機会を逸していた四阿山。いろいろな条件が重なってようやく行けました。そろそろ本格的に夏山シーズンも始まるので、体力作りも兼ねて荷物重めで行きますが、今夏は月イチで登山出来れば御の字です。


(画像をクリックすると1920px×1440pxに拡大されます。)

菅平牧場P〜中四阿〜四阿山根子岳〜菅平牧場P


予定より小一時間ほど寝坊したので駐車場の混雑具合が心配でしたが、7時半の時点で2段目の駐車場に停めることができました。3段目もあったのでだいぶ余裕だったようです。


牧場を回り込み四阿山登山口から登り始めます。鈍った体に優しい傾斜の登山道で嬉しいですね。

牧場沿いから外れ、沢を渡った辺り、まだスタートして30分も歩いていないけど、この日最大の事件が発生です!

なんと50〜60センチほどの小熊と並走?並歩?しました!!

妻が「わーわーわー」と言うので指を指している方向を見ると、3m先の茂みの中にヤツがいました。進行方向右手にいたヤツは、そのまま真っ直ぐ登って消えましたが、登山道はその先を右へ回り込んでいたので、もしそのまま気づかずに歩いていたら、バッタリ出くわしていたかもしれない。しかも小熊がいるということは…と、急に心配になって辺りをキョロキョロ、鈴も鳴らしまくりで何事もなく通過しましたが中々貴重な事件でした。


樹林帯にも所々開けた場所があって北アルプス方面が見渡せます。この日は雲がもくもくと湧いていたものの、北アルプスはほぼ頭を出していました。根子岳方面も開けると熊笹の斜面が見えます。とても気持ち良さそうな斜面で、まだ四阿山も登っていないのにその中を歩くことしか考えなくなりました。


かと言って四阿山をスルーする訳ではないのです。分岐から山頂まで0.7kmと書いてありましたが、そんなに距離も感じず、植生保護の階段を登ればすぐ山頂でした。草津方面、妙高とか雨飾山等が見えてるはずですが何処が何処だか分からないままコーヒーでひと休みです。


さて、お楽しみの根子岳熊笹道へ向かいます。ところが分岐からコルまで標高差300mほどの鬼下りが待っていました。これがまた泥濘と木の根の下りで、細心の注意を払ってスリップしないように下り、一気に疲れます。


コルに出るとそれまでの鬼下りとはガラッと変わって天国ような登りが始まります。


やっほーい♪こんな所を歩けるなら登りなんて苦ではない…なんてことはないです。


しかし逆ルートだと天国下りの後の鬼登りかと思うと、このルート順で良かったと思うがいかがでしょうか。


少し登って振り返ると、無加工でこのミニチュア感がとても面白いです。


根子岳山頂は広く、祠と山座同定盤がありましたが山頂標は見当たらず、またしばし休憩して下山しました。


程よい疲労感と充実感で熊のことなんかすっかり忘れて帰ってしまったので翌日に電話で報告しました。最近各地で熊の目撃情報はよく目にしますね。熊鈴がどれ程効果があるのかわかりませんが、それなりの準備をして登山をしたほうが良さそうです。

リハビリ登山 蝶ヶ岳

2016.05.28-29 蝶ヶ岳 (2,677m 長野県)



2か月近く空いてしまった。
鈍った身体に北アルプス


(画像をクリックすると1920px×1440pxに拡大されます。)

1日目
三股〜蝶ヶ岳〜蝶槍〜蝶ヶ岳(テント泊)

2日目
蝶ヶ岳〜三股



思いっきりのんびりしよう。


蝶ヶ岳はテント場から山頂まですぐだし、広いし、絶景だし。
ゴロゴロして、ぶらぶらして、食べて飲んで。



選んだ写真を見て思った。穂高より槍なんだなと。
遠くの山頂から探すのも槍だし、自分にとって北アルプスのシンボルは槍ヶ岳
間違いない。



予報通り、夕方から晴れてきた。
あまりにも一気に晴れ渡る空をみて、みなさんザワザワ。



夏だと人が多かったり、テントの中も外も暑かったりで、何かと窮屈になりがちだけど、今日は天気も混雑具合もベストコンディション。



少し前に替えたカメラに新しいレンズを追加して、ようやく失敗が減ってカリカリな写真が撮れるようになってきた。
よ〜し、撮りまくるぞ〜。



この時期は雷鳥さんたちが卵を産んでオスが見張ってることが多いはずだが、今回も遭遇せず。雷鳥さんを見れないアルプス山行継続中。



夏に向けて体を慣らしていかないとね。
と言っても、大した予定はありません。


憧れの会津駒ヶ岳まで魅惑の稜線を

2016.04.02-03 三岩岳 (2,065m 福島県
        大戸沢岳 (2,089m 福島県
        会津駒ヶ岳 (2,133m 福島県


Wikipediaによると日本には駒ヶ岳が20もあるらしい。自身5つ目の駒ヶ岳でした。
箱根にもあるんだね。もしかしたら子供の頃に登ってるのかも。



(画像をクリックすると1920×1280で見ることができます。)

1日目
沢登山口=(バス)=小豆温泉〜国体コース〜三岩岳(テント泊)

2日目
岩岳〜2057ピーク〜大戸沢岳〜会津駒ヶ岳〜滝沢登山口



テント泊です。重いです。いきなり標高差1,300mもあります。
バスを降りてスタートしたのが10時前。今日は16時リミットで行ける所まで頑張る。




珍しく定期的に休憩を挟みつつ稜線を目指すも、最初の意思表示とは裏腹に限界は早そうです。
穏やかな稜線でどこでもテントは張れそうなので、翌日のことも考えると三岩岳を越えて1つくらいはピークを越えたいところですが、三岩岳で限界。マジ限界。15時半に直下の広場でテントを設営しました。歩行時間は約6時間。




夜は少し風が出ていたが満点の星空だった。久しぶりに見る山での星空は改めて稜線テント泊の醍醐味を味わわせてくれた。
新しいカメラで撮ってみたが電池が無くなったら困るので、いろいろと設定をを試すこともなく、なんとなく撮れる事だけ確認してやめた。

朝は空に雲が張り付いているようだった。午後から崩れる予報だったので、このまま曇りでもいいから下山までもってくれないかな。
しかし雲の隙間からご来光も見え、白い山々が赤く染まる。期待しちゃうぞ。



そこそこ締まってるが足首くらいまで沈む雪質。最初から最後までずーっとこんな感じで、稜線に足跡を付けてきた。



いくつかアップダウンを越える頃には天気は回復し、忘れかけていた縦走の苦しさと楽しさを思い出すと、あとは駒ヶ岳まで緩い上りになる。
前方には駒ヶ岳、右にはまだまだ白い北側の山々。何一つ山名がわからないが、この景色は中毒性がある。やっぱ残雪期はコレだな。



逆ルートで歩いてる人がいるのかと思っていたら、誰ともすれ違わなかったので今日の一番乗りかな。前日の賑やかさは山頂に残された足跡たちが物語っていた。



5時に三岩岳を出発し、9時に会津駒ヶ岳に登頂、12時下山。歩行時間は約7時間。
二日間トータルで約13時間の残雪山歩きでした。

ここ何回かの山行は天気に恵まれ、気持ちよく今シーズンの雪山を終えることができます。
今シーズンは雪が少ないと言われていたので混雑を避けてメジャーなルートには行かなかった結果、いろいろな新しい発見と充実した雪山歩きができました。
特に積雪期限定ルート、と言ってもほぼ残雪期限定ですが。僕が求めていた雪山はアルパイン的なものではなく、こういうものなのかなと気付かせてくれた「ブナの沢旅」のakoさんに感謝!

快晴の乗鞍岳をゲットしました

2016.03.21 乗鞍岳 (3,026m 長野県・岐阜県


初めての乗鞍。
行くなら冬(積雪期)と決めていて、ようやく好天のチャンス到来。できればテント泊してのんびりしたいところだが、まあ次回の楽しみということで。




(画像をクリックすると1920×1280で見ることができます。)

休暇村P〜ツアーコース〜朝日岳のコル〜乗鞍岳朝日岳のコル〜ツアーコース〜休暇村P



ゲレンデトップまで上がると人がいっぱい!登ってる人も準備してる人もいっぱい!
BC率も高そうです。今日は私もBCヒップソリ。


スノーシューのツアーコースを登る。
上がるわ〜。
穂高が見えてきた。

この辺りまで妻が絶不調でかなりのスローペース。
「ここを登れば穂高が見えるかも!」と、だましだまし連れてきて本当に見えたところで休憩し、食べ物を補給したら元気回復。
よかった!

大雪原。
滑りたくてケツがウズウズします。
ショートカット。急登でした。
すっかりエビの尻尾が落ちてしまった乗鞍本宮奥宮の鳥居。
さすがに山頂は強風で寒いです。
途中で引き返そうとしていた妻と登頂の喜びを分かち合います。

360度の展望が広がっていますが周りの山が見慣れない角度でして、山座同定は心の中だけにしておきました。



富山方面は雲海。いい日に行けてラッキーでした。
下りはヒップソリで。
ほぼアイスバーンなので、相当緩いところじゃないと怖くて滑れませんが
相当緩くなってからも長いので500mほど楽しめました。


予報通りの快晴でルートも歩きやすく、雄大な山歩きは素晴らしかった。前半は体調が悪く撤退ムードもあった妻も、「こんないい天気の日に撤退はもったいない。小屋までは頑張る!」からの登頂で嬉しさもひとしおでした。


※ソリがあればかなりのロングランが楽しめると思います。
ですが、アイゼン付けたまま滑走すると、滑走中にアイゼンが雪面に触れて足を取られて怪我をする場合もあるので外したほうがいいです。この日、ソリではありませんがアイスバーンのショートカットルートで滑落して骨折した方がヘリで運ばれていました。
注意して楽しみましょう。

もう春の陽気 コマノカミノ頭

2016.03.05 コマノカミノ頭 (1,464m 新潟県


二週連続で上越に来ました。
ここはTwitterのフォロワーさんが以前行っていた積雪期限定のルートで、いくつかある稜線上のピークうちの一つ。3月頭とは思えない重い雪に苦戦するも素晴らしい景色に出会えて大満足でした。



(画像をクリックすると1920×1280で見ることができます。)

安全登山の広場P〜蓬沢〜コマノカミノ頭〜蓬沢〜安全登山の広場P


積雪1mほど。やはり少ないんだろうな。
さて、どこを登ろうか。
自分たちのトレースのみ。
.


ヤマレコで一週前にこの尾根を登ってシシゴヤノ頭まで行ったレコを見たが、トレースは見当たらない。仕方ないので2人で頑張ってみた。



気付いたらこんな急斜面。
今日は一人じゃないので頼もしい。


稜線に上がる直前にテント装備で稜線から下りて来た方がいた。荒沢山から縦走してきたらしい。足拍子岳はアルパインな山だと何かで見たけど、普通の縦走登山者だったな。



クリームパンのような雪庇。食いつきたい。
堪らん。
蓬ヒュッテが見えてる。
気持ちいい!


稜線に出てからコマノカミノ頭まで往復40〜50分。山頂にはこれと言って何もなく、さっき会った方のトレースも、立ち止まった様子もなかった。



あまりパノラマ写真は撮りません。
登ってきた至高の稜線。
気温も上がってズブズブな林道歩き。


どんどんこのエリアにのめり込む自分がいる。
それも悪くないだろう。

山頂に 立ってナンボの 平標山

2016.02.28 平標山 (1,984m 群馬県新潟県


前日の阿寺山から下山して、六日町IC横のイオンで買出しと、宿場の湯でお風呂をいただき、火打峠トンネル横の駐車スペースでテント泊。今回は平標山の登頂を目指します。
一番にスタートしようと準備してたら車が1台。2名のボーダーが先にスタートしていった。




(画像をクリックすると1920×1280で見ることができます。)

火打峠P〜ヤカイ沢左岸〜支尾根〜平標山〜松手山〜鉄塔〜火打峠P



林道は一番奥の建物の前まで除雪されていた。その先は締まった雪道なのでそのまま進む。
前を歩くボーダーがヤカイ沢のほうへ入っていった。後を追う。ちなみにヤカイ沢のルートは積雪期専用ルートです。

まっすぐ行くと夏道。左に上がるとヤカイ沢左岸ルート。

途中でボーダーの2人を追い越す。年齢的には少し先輩な感じ。この年代の方々でスノーボード、しかもBCとなれば相当なベテランさんであろう。(予想)
前日までのトレースがあるので迷うことはないが、トレースは取り付く予定の尾根に行かずにまだ沢沿いに続いている。アイゼンを履いてノートレースの尾根に突っ込むべきか。するとボーダーの2人はトレース通りに登っていった。また後を追う。

山頂が見えている。稜線は風が強そうなので、帽子を脱いでバラクラバに変更。


ボーダーの2人が休憩していたのでお先に行かせてもらうが、この辺りから急登になり、前日に引き続き秘技牛歩。もうすでに足もパンパンなのです。
ボーダーの2人とはずいぶん間が開いたのは確認していたはずなのに、尾根が近づいてくると別ルートでアプローチ。気付けば抜かされていた。歩幅が倍ほど違う。

前日までのトレースが風で消えかかっている。
中にはボードで下ったトレースもあるので、それに乗ると多少なりとも沈む。
トレースの両脇にストックのトレースがあるのが登りのトレースだ。
今回一つ学習したこと。


支尾根に上がった。雪庇が張り出しているが、全然小さいらしい。このエリアの積雪期限定ルートはどこもこんな雪庇の上を歩くルートだ。テントを持って歩きたい。
雪庇の尾根の先に苗場スキー場。
苗場山は遥か右。

尾根には前日のトレースより少しだけ下に出たので、ノートレースの雪庇上を歩く。アイゼンがザクザク効いて気持ちがいい。
どう見ても小さい雪庇。
雪庇が崩れる心配は少なそうだが。

前日のトレースと合流した後、国境稜線と合流。思ってたほど風はないが、足元はアイスバーンになっていた。


眼下に山ノ家、その先は大源太山を経て三国山へ。
昨シーズン三国峠からここまで来ようとしてた。
火打峠に下りてもバスが繋がっていない為ピストンするつもりだった。
遠いなぁ。

仙ノ倉山とご対面。雄大である。
ザクザク歩きながら頂上を目指しているつもりだが、実際のリズムは・・・・・・ザク・・・・・・ザク・・・・・・ザク・・・・・・ふぅ・・・・・・くらい。

ここの斜面も例年の積雪ならツルンとするくらい積もるのかな。



最後の力を振り絞る。

今なら山頂一番乗りだと思った瞬間、どこからともなくスキーヤーが現れて颯爽とお抜きになっていかれた。
またしてもスキーヤー恐るべし。


平標山頂に到着。
頑張った甲斐があった。360度絶景。やはり山は山頂に立ってナンボだなと思った。
エビの尻尾が凄いことになっている。
憧れの東谷山〜日白山〜タカマタギ
この週末はここに行く予定だった。
右から一ノ倉岳、茂倉岳。
左奥が馬蹄形朝日岳の辺り。
その手前、岩が黒々してるのは武能岳かな。
手前から仙ノ倉、万太郎山。
雪煙が舞っているのは谷川岳
左中央荒沢山からシシゴヤノ頭までの稜線。
奥はいつか行きたい巻機山からの国境稜線。
平標山ノ家、大源太山(上越マッターホルンじゃないほう)

絶景を楽しんでるとだんだん賑やかになってきたので、松手山ルートから来た方にルート状況を聞くと、「全然雪ないよ(例年に比べて)」とのこと。まあ来た人がいるんだから行けるよね。


下り始めてすぐ、ゴーグルをした若者がすごい勢いで登ってきた。
彼がアイゼンを履いていたので、自分もそのままアイゼンで。

下りは本当に速い。そんなに速く歩いてるつもりもないのに速い。あっという間に景色が変わる。
仙ノ倉山も見納めかしら。

ここまでパッと見、スキー・スノーボード以外の登山者の足元はスノーシュー4人、アイゼン2人(自分含)。前日、スノーシューのラッセル能力をまざまざと見せ付けられて、スノーシューの人が言う「雪がない」は話半分で聞いていた。
たしかに雪は無い。
こんな夏道が出ているところも。

それでも沈むところはスネくらいまで沈む。さっきの若者はずっとアイゼンで来たようだが、山頂手前であの力強さ。このくらいのラッセルなんて屁でもないのだろう。
ヘタレおじさんはワカンにチェンジ。
松手山周辺の尾根は今回のルートでは最大級の雪庇。

松手山を過ぎると激下りになる。たいがいどこ行っても上りと下りでルートを変えると、下りのルートはキツそうに見えるものである。今回もまた然り。
激下りの途中、アイゼンに変えようと立ち止まると、自慢のラチェット式ワカンが壊れていた。
壊れた部分は加工した金具ではなく、樹脂ベルトの輪の断裂。
ワカンという大きな抵抗が樹脂ベルトにかかる負荷は軽アイゼンの比ではないということか。

そうこうしてるうちにゴーグルの若者が下りて来た。早っ。
こっちは長く感じているこのルートに嫌気が差しているというのに

「標高差1000は大変ですよね〜」

と言って消えていった。なんともスゴイ。



赤-----今回のルート
紫-----登るつもりだった尾根
黄-----この尾根で行けば楽なんじゃないかな。今回トレース見当たらず。
※手書きです