爆風リベンジ 唐松岳
2017.03.04-05 唐松岳 (2,696m 長野県・富山県)
サクッ サクッ サクッ
本来聞こえるはずの、アイゼンが雪に気持ちよく刺さる音は聞こえず。
聞こえたのはゴーゴー唸る風の音でした。
いい天気だけど上は強風らしくて、リフト運転見合わせ中。
結局1時間近く遅れて動き出しました。
風は強いけど天気は最高。
上ノ樺でテント設営跡地があったので、ありがたく頂戴し幕営。
丸山下の南側斜面に雪洞を掘ってるパーティがいた。
今後のスキルアップのために、雪洞くらいは掘れるようになりたい。
丸山にて、登りはじめが同じだったTwitterのフォロワーさんが下りてきた。
爆風のため山荘までで引き返してきたらしい。
日帰りでは、ゴンドラの終了時間もあるので、スタートの1時間遅れは大きい。
こちらは制限はなく、のんびりである。
丸山を越えても頂上まで3つ4つのピーク越えが待っているようだ。
去年は撤退した丸山からは頂上は見えなかったが、思っていたより遠い。晴れてなければウンザリする距離に感じる。日帰りする方たちはスゴイね。
しかも去年の記事を見返すと勘違いしていてお恥ずかしい。
テントを出てから2時間弱。ようやく山頂に立ちました。
すっかり分厚い雲に覆われて薄暗いです。まあ一応登頂できた記録ってことで。
八方池山荘に泊まるというおじ様。この日の最後の登頂者となりました。
前後に誰もいなくなったので、このおじ様を気に留めながら下りました。
去年の撤退ポイント。
去年は真っ白で、今年はグレー。あぁ青い空が恋しいです。
その青空は下界のほうへ向くと見れます。この写真を撮っている背後はやはりグレーです(笑)
翌朝も爆風です。
晴れそうな気もしますが、もっと明け方から晴れててくれれば。
下りると晴れます。
稜線上の雲はなかなか取れませんでしたが、唐松岳の南側から徐々に取れてきます。
こうなると登ってる方たちはテンション上がってきますね。
なんか人がまばらだなと思っていたら。。
ゲレンデを登って来ている=リフトは止まってる
衝撃を受けつつ、ゲレンデを下る覚悟をしたら、またTwitterのフォロワーさん夫妻に会いました。1時間半かけてリフト2本分登ってきたそうだ。風はともかく、天気がいいのが救いである。
この日は昼前には山頂からいい景色が広がっていたようで、また唐松に来る理由ができました。
私は諸事情により日曜日の下山は早い。
ゆるハイ 湯ノ丸山・烏帽子岳
2017.02.26 湯ノ丸山 (2,101m 長野県・群馬県)
烏帽子岳 (2,066m 長野県)
GPVとにらめっこ。
この日の晴れの北限はこの辺りか。
ってことで2週連続で浅間エリア。
先週の四阿山から見えた存在感ある二山へ行きました。
標高差も400mくらいで登山というよりはハイキングですね。スタートは湯の丸スキー場からリフト使っちゃうし。
おかげでリフト上部からいい景色なのです。
スノーシューのトレースばかりだけど、踏み固められてたり、雪が締まってたりでツボ足でスタートです。
ほんの1時間ほどで山頂到着。
途中、暑くてジャケットを脱ぎましたが、山頂は西からの風が吹いてて若干寒い。
「今日は塔ノ岳で汚れた靴を洗いに来ただけ」という妻を説得して向こう側に見えてる烏帽子岳へ向かいます。
烏帽子岳の上り北側斜面は霧氷ですね。
間に合うかな。
樹林帯を縫うようにコルへ下ります。
この辺りは無風だったのでジワジワ暑くなってきました。
コルで休憩とウエア調整し、アイゼンを装着して烏帽子岳の稜線を目指します。
霧氷ゾーンもなんとか間に合いました。
30分も登れば稜線でした。
思いのほか近い(笑)
ここまでもずっと見えてましたが、真っ白な根子岳(左)、先週登った四阿山(右)どーん。
ここには写ってないけど、右奥に草津白根山や白砂山?も見えてます。
稜線と言っても危険なところはなく快適な尾根です。
常にこういうところを歩いていたい(笑)
いい天気に恵まれてラッキーでした。
山頂でのんびりするのも久しぶりだなあ。
帰りは湯ノ丸山には登り返しませんよ!
コルからガッツリ巻き道があるのでゆるゆると下れば駐車場。
ヤマレコを見ると湯ノ丸山単発の方が多いイメージですけど、どっちかっつーと烏帽子岳だけでもいいくらいなので、湯ノ丸山に行くなら是非烏帽子岳もセットで行くことをオススメします。
もちろん北アルプがスくっきり見える快晴の日にね!
「あずまやさん」と読みます。四阿山。
2017.02.19 四阿山 (2,354m 長野県・群馬県)
強風予報は承知の上、八ヶ岳以外で天気のよさそうな浅間エリアに突撃です。
うひょひょー。
あずまや高原ホテルのすぐ手前にある登山者用駐車場まで、止まらなければ軽のFF車でも行けますが、駐車場まで10mの坂の途中で奈良ナンバーの車がチェーンを巻いていて止まってしまったので、一度緩いところまでバックして巻き終わるのを待ちました。
そこから加速して一気に上りますが、上がりきったらすぐ右が駐車場なので、勢い付きすぎ注意です(笑)
ホテル脇の登山届ポストがあるゲートからスタートします。
15分も歩けば牧場の大雪原に出ます。
ここから上部の根子岳分岐まで、自由です!フリーダム!!
トレースを辿るのも良し。新規にトレースを付けるのも良し。
まずは先行の2人が付けたと思われるトレースを辿ります。
風が強そうだったのですが、上部まで平気だろうとニット帽だけで勇みましたが、3分でバラクラバ装着、ゴーグルスタンバイです。
雪質はモナカ雪っぽかったですが硬いところも吹き溜まってサラサラなところもありました。ヒップソリを持ってこなかったことを後悔しました。
登山者よりスキーヤーのほうが多かったです。大雪原の所々にある有刺鉄線には注意してください。
先行の2人の登山者はスキーヤーのトレースを追い右往左往してたので、頂上方面に直線的に向かうべく新規トレースを付けます。
少し上がれば北アルプスもバッチリ。
この日は雲が多く、稜線も所々しか見えなかったので槍ヶ岳以外は何が何だか。。
木々の間から隣の根子岳が見えます。
頂上まで真っ白で雪庇も確認できて上越っぽい山容。
とにかく風が強かったので、霧氷には期待していませんでしたが、部分的に霧氷が見れました。
登山道無視の古いリボンを目安にフリーダムに登って根子岳分岐に到着。下り時に発覚しましたが、みなさん新しいリボンの登山道を上って来た方が多いようです。
しかしまだ0.7kmもあります。この先たしか階段になってたような記憶。
分岐からは一本のトレースで楽しい尾根歩きのはずなんですが、山頂付近だけガスが絶えずかかっていて真っ白です。
強風に飛ばされそうになりながらも、一ヶ所だけ風を避けれる雪庇の下で少しばかりカロリーを摂取していたら、先行のスキーヤーが最後の上りを登っているのが見えました。あそこが階段のとこだな。
山頂も当然真っ白で景色どころではありません。
昨年夏に登った時に休んだ祠の奥。
北アルプス側は木が生い茂っていて浅間山方面しか展望がきかずに不満でしたが、冬は全部を埋め尽くした雪庇が盛り上がってるので360度見放題です。(晴れの日限定)
登ってきたルートを見下ろします。
いい尾根ですね。晴れた日にまた来たいと思います。
全然関係ない方ですが、北アルプス方面を見つめておられました。
皆思うことはひとつ。
「雲取れないかな〜」
右奥に八ヶ岳が見えますが、その手前の二つの山がやけに存在感がありました。
右側が烏帽子岳。左側が湯ノ丸山。こちらもまたの機会にぜひとも。
下りは無駄にワカンを履いてみたので、霧氷ゾーンで写真を撮るのにバフバフ歩き回りました。
当然食い散らかします。
大雪原はそれ程効果なし。
下りたら山頂方面の雲も取れて青空が目立ちますね。よくあることです。
スキーヤーが7〜8割でしょうか。登山者は数えるくらいしかいなかったような。登山者の中でもスノーシュー、ワカン、アイゼンと様々でした。私は直線的に登っていたら急斜面もあったので、途中からアイゼン着用でした。
特に危険な箇所もなく、天候が落ち着いた日ならトレースも期待できて、雪山初心者にもオススメできる山だと思います。
静かで雄大な景色が観れるでしょう。
雪の権現岳は遠いなぁ
2017.01.21-22 権現岳(2,715m 長野県・山梨県)
敗退の記録です。
最低の目標でもあった三ツ頭でテント張れたからヨシとするべきか。
予定では登ったその日のうちに山頂往復する予定だったけど、冬テン泊フル装備は今シーズン初ということもあり、全然ペースがあがらなかった。
下のほうは晴れていたのに、昼過ぎまで雪がチラついてて赤岳どころか権現の山頂も見えなかったけど、三ツ頭に着く頃には予報通り晴れてきて赤岳が現れた。
遅くとも13時くらいにはテント張るつもりだったのに、実際張り終えたのは16時前?15時半とかだったかな?山頂方向にトレースを付けに行く元気もなかった。テント内を整理して、気付いたら夕日がいい感じになっていて、赤岳のアーベンを撮ろうと準備してたら日が沈んでた(笑)
夜中、風のない時間帯もあった。でも朝には風がうなっていて、4時頃には星も見えなくなってたので撤退の準備です。
こういうときは決断も動きも迅速です。
薄暗い中、一旦三ツ頭まで登りかえすと物凄い風で、前回の撤退を思い出す。
雪の権現岳は遠い。
2016年大晦日 〆の赤岳
2016.12.31 赤岳(2,899m 山梨県・長野県)
雪はまだ少ないと思う。
南沢も半分を過ぎた辺りから、動いていても手と首周りが冷たくなって来た。気温はどれほどだろうか。
行者小屋まで3時間。あまり好きではない区間である。
行者小屋から文三郎尾根を登る。
赤岳への登りは、阿弥陀岳経由か地蔵尾根かキレットからしかなく、実はここを登るのは初めて。見るからにきつそうなので避けてきたが、冬なら階段が埋まってて登りやすいと思った。
中岳からの稜線に上がると風は強くなり、ゴーグルを出した。
周りの人も前回よりゴーグル装着率が高くなった気がする。
岩場に差し掛かったこの辺りが唯一の緊張する箇所か?
アイゼン引っ掛けに注意。
山頂到着!
雲ひとつなく、最高の天気。
ヤマテンさんありがとうございます。
横岳、硫黄岳。
日帰りで縦走できる体力が欲しい。
夏に北アルプスの山岳警備隊として唐松山荘に常駐されていたときにお会いしたTwitterのフォロワーさんが、今冬は天望荘で働いているとのことなので行ってみる。
彼は厨房で忙しそうに働いていた。
ありがたいことに自分のことを覚えていてくれて、会話することはできなかったが素敵な笑顔のナイスガイである。ありがとうございました。
この日、天望荘では年越しイベントもあり、さぞかし大変な一日だったでしょう。
いい年越しができたのかな?
地蔵尾根を下り始めると、まず難所のナイフリッジのはずだが、こんな鎖あったっけ?
地蔵尾根を登ってくる方々。
こう見るとなかなか急登。がんばれ!
しかし、森が黒い(汗)
行者小屋まで下りてきた。
テントを張る人、これから登る人、みなさん山で年越しかな。
羨ましいけどメジャーなところは人が多すぎて嫌だな。
元旦も晴れ予報だけど、今年は帰って映画「MERU」を見にいきました。
今冬はたぶんもう来ないけど、もっと雪があるときにまた来るよ!
そんな感じで日帰り赤岳は終わった。
なんとなく美濃戸からの赤岳単発ではドキドキワクワクしなくなっている。
体力無いくせに欲望だけは一人前。
ま、ヤマレコ見てるだけで満足しちゃったりするんですけど(笑)
天狗岳で雪山始め
2016.12.10 天狗岳(2,646m 長野県)
11月の東京に初雪は何十年ぶりだとか、今年の冬は雪が多いのかと思っていたが、なんだか山でもなかなか纏まった雪が降ってないような気がする。
2014年1月に今回と同じ唐沢鉱泉~天狗岳~黒百合平~唐沢鉱泉の周回ルートを歩いたときは、駐車場を雪かきしてからスタートし、西天狗と東天狗の間のコルは腰ラッセルほどの積雪があった。この時は天気、気温、風、今回より条件は悪かったが、4シーズン登山靴とゴアのレインウエアで乗り切っている。
かなり寒かった記憶が(笑)
駐車場は普通に地面が出ていて拍子抜けしたけれど、前日に少し降ったようで、凍った登山道の上に数センチ積もっている状態だったのでチェーンスパイクを装着して歩き出した。
尾根に乗った辺りでは霧氷祭りが開催中だった。
この日は勝手に9~10時には晴れると決め付けて登っていたが、予報では昼以降だったのでゆっくり歩いて霧氷を堪能していた。
第一だったか第二だったかの展望台を過ぎると積雪量は増えて、雪山感が増した。
西天狗への上りに備えて森の中でハードシェルを着込む。
樹林帯を抜けると岩場の上りになる。
ここまで複数のトレースがあったが、その本人たちらしき3人が引き返してきた。
「雪山の経験が少ないのでやめておきます。」
風も強かったし不安だったんだろう。
辛うじて出ているロープを目安に上へ上へ向かって歩いたが、天気は一向に晴れる気配がない。時間はちょうど10時だった。
東天狗でしばらく待ってみたが、晴れるにはもう少し時間がかかりそうなので下る。
下り始めると下のほうだけガスが取れてきた。
(あぁ、今日はこの樹氷がメインだな)
そう思って写真を撮りまくった。
上は見えそうで見えないくらい。まだ青空は見えない。
この方は西天狗の上りで追いついてきた和歌山の方。
会った時点で「黒百合に下りたら晴れますよ」と冗談半分で言ったが、そうなりそうな展開である。
その時は来た。
和歌山の方も「もう一度登りたいくらい」と言っていたが、ようやく見えた八ヶ岳ブルーを目に焼き付けて下りた。
悔しいねぇ。
この日はもう2時間ほど遅く行動するのがベストだったね。というか翌日が仕事じゃなければ泊まりで来ていたはずだ。
夜は綺麗な星が見えていたんだろうなぁ。
日程も気持ちも少し早い雪山始めとなりました。